前号で、「2月25日に今週の子ども達」の掲載をお伝えしましたが、これまでメールでお伝えした通り、2月の最終週から3月の第1週にかけてコロナ対応が多発したため、掲載できなかったことをお詫びします。
また、このような中でしたが「思い遣る心」で冷静に対応していただいたり、ご家族揃って感染防止に取り組まれたりするなど、ご協力をいただき、誠にありがとうございました。今学期もあと2週間となりましたが、最後までご支援をいただけますようお願い致します。
「きっと出口は・・・」
40年前に上映された映画「ブレードランナー」の原作者である「フィリップ・K・ディック」は、「Empathy(共感・感情移入)が人間とアンドロイドを分ける。」ことを著書「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で伝えています。作品中で「Empathy」を見せる「アンドロイド」と無慈悲な「人間」のどちらを「人間」と呼び、どちらを「アンドロイド」と呼ぶのか、そもそも「人間」とは何を持って定義するのか、と投げかけています。
いかにAIが発達しても、他者との協働の一つである「Empathy」は人間でしかなしえない心の働きであると思います。本校が醸成したい「思い遣る心」は、この「Empathy」と言い換えることができます。
髙野先生からいただいた「きっと出口はあるはずです!」という「思い遣る心」のこもった言葉に私達は励まされます。今は、真っ暗闇の中、崖っぷちを全力で走っていますが、「きっと出口はある!」と信じてこれからも走り続けていきたいと思いました。
「Meet打合せ」
分散登校により子ども達の数は半分になっても、先生方と日々の予定を確認しながら教育活動を続けています。先生方の三密を避けるため、Google Meetを活用して打合せを行いました。頭では分かっているものの窓から顔を出して話し合える相手とネットを使って話し合う不思議さを感じました。
「新入児保護者説明会」
コロナウィルスの第6波が押し寄せていましたので、今年度の新入児保護者説明会は、文書提案と下校路の確認、物品販売のみとしました。例年ですと、下校方面ごとに「お迎え」をお願いするのですが、本年度は保護者の話し合いもできませんでしたので、保護者に代わって職員が行い、下校路に沿って保護者に子ども達を引き渡すことにしました。
「節分」
本来ならば子ども達の前でお話を頂きたかったのですが、子ども達との接点をなくすため、本年度も穴切大神社の宮司である秋山様においでいただき、TV放送で子ども達に「節分」のお話をしていただきました。綺麗な装束を身にまとい趣ある雰囲気を醸し出し、ノー原稿で低学年にも分かりやすい説明をしていただく姿にキャリアの深さを感じました。
「6年生の分割授業」
コロナ対応が延びたことから、小学校では引き続き1~5年生までが「分散登校」となりました。また、授業時間の三密回避、在学中における学習内容の確実な履修、卒業まで可能な限り友達と過ごせる時間の確保のため、6年生は毎日全員登校し分割授業としました。
登校後は、各学級1つの班だけ音楽室に移動し、学級で行われている授業にChromebookのMeet機能を活用してリモートで参加します。質問や意見がある場合は、会話機能を使い必要に応じて休み時間に対応します。班の入れ替えを適宜行い、全ての子どもがリモートで参加出来るようにします。また、給食の準備や休み時間などの生活、学年下校はこれまで通りとしました。
音楽室には、1・2組の1つの班がChromebookを使って、教室から配信される授業に取り組んでいました。体調不良などに備えて「学習指導員」が立ち会いましたが、さすが「舞鶴の子」の最高学年だけあって、落ち着いて授業に臨んでいました。また、先生方も今後に備えた経験が出来ました。
「5・4年生のオンライン授業」
分散登校中、家庭で学習している4・5年生には「オンライン授業」を実施し、Chromebookを活用し、各ご家庭に授業配信を行いました。
教室では、担任が登校してきている子ども達に「○○について考えよう」等と投げかけながら、Chromebookには「教科書の○ページの表をみてください。」と家庭で授業を受けている子ども達に指示を出していました。
Chromebookでどこまでの範囲が画像として送ることが出来るのか、黒板に書く字の大きさは大丈夫か、自分の話している画像や言葉は伝わっているのか、Chromebookを見ている子ども達を意識しながら目の前にいる子ども達と行う授業は先生方にとって初めての経験でした。
また、まとめのテストは「オンライン」という訳にはいきません。教室で実施する必要があるため、その時間にオンライン授業を受けている子ども達の指示が必要となります。
Chromebookを活用したオンライン授業の実施には、これまでの授業と異なり、各教科の特性や単元の学習内容をふまえる中で、事前にプリント等の教材を用意し配布しておくなど、家庭でオンラインに参加している子ども達にとって効果的な授業となるよう工夫していくことが必要となります。
来年度に向けて、一人一台端末をどのように活用していくか考え、コロナ禍の中、子ども達の「安心・安全」と「学習保証」のバランスをとっていきたいと思います。
次回の「今週の子ども達」は、3月25日に掲載を予定しています。