10月22日(月)の2校時に、2年1組の教室で算数の校長参観授業を行いました。単元名は「かけ算(1)」で、ねらいは「乗法の答えは、被乗数の乗数の数だけ累加して求められることに気づき、情報を累加の式に変えて答を求めることができる。」です。
問題を提示したのですが、その時にとても工夫していると感心したのが、中身の見えない4つの箱を黒板に貼り、「この中にお菓子が入っているのですが、何個入っているのでしょう?」と問いかけたことです。子どもたちは何のお菓子なのかというところも興味があり、何個入っているのかというところもとても興味をそそられ、「6つ!」とか「8つ!」とか口々に言っていました。隠すことによって興味をそそらせるというのは、とても良い手法だなぁと感心しました!
箱の一つのふたを開くと、そこには6つのケーキが入っていました。子ども達は「ケーキだ!」というところにも興味をもち、「一箱6つ入っているから・・・」と早速考え始めました。思わず夢中になってしまうこの展開は、さすが窪田先生だと感心しました。その後、「箱にお菓子が6個ずつ入っています。4箱では、お菓子は何個になりますか?」という学習問題を示しました。
子ども達に式を考えさせましたが、すぐに「6×4」がでてきました。これは、既習内容の「一つ分の数×いくつ分=全部の数」を子どもたちが良く理解しているからです。その証拠に、子ども達に言葉の式を問うと、迷うことなく「一つ分の数×いくつ分=全部の数」と子ども達は答えました。それを言葉の式で、黒板にカードを貼りながらきちんと確認していましたが、これが大切です! この既習事項を全員で共有した上で、それをもとに本時の授業が展開されますから、視覚的に確認できるこのステップは、大変重要です!
ここまで来て、初めて本時の学習課題の「6×4のこたえの求め方を考えよう」を示しました。学習問題と学習課題を明確に分け、本時の学習の意味を全員で把握することがこの後の展開にとても重要になります! 子ども達はそれをノートに視写し、全員でしっかりと把握することができました。ノートにも、丁寧にきちんと書くことができました。
自力解決の時間です。このとき、窪田先生はすべての子どもたちが見通しを持てるように、「言葉と文、式、図、おはじきなどを使って考え、説明するといいね!」と言って取り組ませました。子ども達はこの先生の言葉を受け、図やおはじき、言葉と文などをを上手に使いながら考えることができました。もちろん、先生は机間巡視をしながら、支援の必要な子どもにはヒントを与え、特徴的な考えの子どもをノートに記録して、この後の展開が効果的に行えるよう、しっかりと準備していました。
2人組を作り、自分の考えを友だちに説明していました。こうしたコミュニケーション活動を通して、子ども達は自分の考えに自信を持ち、友だちの考えを理解することができます。短い時間ですが、とても大切な学習過程です!
子ども達が前に出て、実物投影機を使って自分のノートを拡大提示し、自分の考え方を説明しました。ノートを拡大することにより、改めて大きく書き直す手間がなくなり、時間的にも非常に有効な方法です! また、ノートを使うことにより、この前のペアコミと同じにできるので、子ども達もとても説明がしやすくなります。また、たくさんの考えが出されるように子どもを意図的指名をしていました。これも、机間巡視でしっかり子どもの考えを見取っていたからです。
ICTを活用する弱点は、次の画面になると前の画面が消えてしまうところです。そこで先生は、子ども達の考えを板書して、改めて振り返ることができるようにしていました。この振り返りから、本時のまとめに繋がっていくのです!
子ども達とコミュニケーションしながら「6×4の答は、6+6+6+6の計算で求めることができる。」とまとめ、板書しました。これが、本時の学習の課題である「6×4の答の求め方を考えよう」と対応したまとめになっています。これは授業の基本であり、それをしっかり押さえていますね!
最後に、練習問題をしました。学んだことを活用して問題を解くことは、本時の学習を定着する上で大変重要です。子ども達は、全員正しく回答することができました!
導入で子ども達の興味関心を引き、主体的・対話的で深い学びのポイントを押さえ、しっかりまとめまですることができた窪田先生の素晴らしい指導と、それに応えてレベルの高い学習をした子ども達に大きな拍手を送ります!