12月4日(月)の朝、1年2組の教室で保護者の学校応援団読み聞かせボランティア鶴田さんによる朝の読み聞かせが行われました。
1冊目は「つまんない つまんない」でした。
絵本作家、ヨシタケシンスケさんが「つまんない」を絵本にしたら!?
誰もが経験する「なんかつまんないな…」という退屈な気分を、人気絵本作家が四方八方から解体! ユニークな発想を詰め込んだ絵本です。
ソファで男の子が「うーん…」と寝転がったり、足をばたばたさせたり、ソファからずり落ちたり…。
「う~~~~~~~~~~ん」と、うなったあげく、お母さんに「ねえ。つまんないんだけど」と訴えます。
お母さんの返事は「…じぶんでなんとかしてちょうだい!」
もう最初のこの見開きページだけで、「ある、ある、ある」と3回くらい相づちを打ってしまいます(私だけ?)。
子どもの頃に「つまんない~」と親に言ったことも、大人になってから子どもに「つまんないんだけど~」と言われたことも数えきれないくらいありますが、そこであえて、「つまんないってなんだろう」とまでは考えなかったかも…。
ヨシタケシンスケさん、もとい、絵本の中の男の子は考えます。ぐるぐるまきにされるのも、ちょっとずつ座るところを変えてみるのも、おもしろそうだけど…やっぱりあんまりおもしろくない。
う~ん、たしかに。
いったい何が「つまんない」で何が「おもしろい」なんでしょうね?
絵本を読みながら、ぐるぐる考える「つまんない」自分は、想像するうちにダンゴムシになったり自動販売機になったりして、いつのまにか「つまんない」じゃなくなっています。
これって、どういうことだろう?
「ん?」「あれ?」「そうか!」「いや、やっぱり…」
大人になったらつまらなくなくなるのか、それとももっとつまんなくなるのか。子どもの頃、ちょっぴり想像したようなことが、細かなイラストと手書き文字で掘り起こされ、ばっちり絵本に描かれています。
やっぱりヨシタケシンスケさんの本っておもしろい!
頭のあちこちを刺激され、思考する気持ちよさ、クセになりそう。
でも絵本まかせで「そう、そう」と喜んでうなずいていたら…、子どもには「大人って、やっぱりつまんない!」と思われそう……。(EhonNaviより)
「つまんない」をテーマにした絵本ですが、子ども達はとっても楽しそうに聞いていました! 本当にお母さんにとって「あるある」のいっぱい詰まった絵本ですし、子ども達も共感できました!!
2冊目は「パパのしごとはわるものです」です。
きんにくモリモリのぼくのパパ。だけどパパがどんな仕事をしているか知らない。
そっとパパの車にのりこんで後をついていくと、大きな体育館に入っていった。
そこでぼくが見たのは、かっこいい男の人ドラゴン・ジョージとマスクをかぶったゴキブリマスクとのにらみあい。
カーン!
ゴングが鳴った!ぼくはドラゴンを応援することに決めた。だって、どう見たってゴキブリマスクは悪者だから。だけどその時・・・。
怖い姿で、ずるいことばかりをして。正義の味方にやっつけられている悪役レスラーが、まさか!?
一生懸命仕事しているパパの仕事が、「正義の味方のヒーロー」だとは限らない。
パパだって、ぼくに本当の姿を見せたくなかったのかもしれない。
色々な気持ちが一度にやってきて、混乱するぼくだけど、パパはぼくに言う。
「パパは がんばって わるいことを しているんだ。わかるか?」
小さい頃、ふとテレビで見た事のある悪役レスラー。それはただただ恐ろしくて、憎たらしくて。
大人になってから改めてプロレスを見ると、そのひたむきな悪役の姿の素顔が気になったりして。
そんな大人ごころも、まるごとひっくるめて楽しませてくれるこの絵本。かっこいいのです!!
自分の仕事に誇りを持って、息子に対して堂々としてみせるパパも。
切ない思いをしながらも、パパの仕事への誇りを受け入れる息子も。
そして、透明感のある美しい色彩で、迫力のプロレスシーンやぼくの心情を印象的に描き出している絵が、この作品を魅力ある1冊に仕上げています。
パパと息子、男同士の約束にはちょっとしびれちゃいますよね。(EhonNaviより)
1年生の子ども達が真剣に聞き入っていました! お父さんの仕事が悪役レスラーって、子どもにとってとってもショックなことだと思います。でも、お父さんとの語らいの中で、本当に大切なことを学んでいきます。鶴田さんのしっとりした読み聞かせが、子ども達の心に響いたと思います!!
楽しい本と心に響く本を選んでいただき、本に合わせて上手に読み聞かせていただいた鶴田さんに心から感謝を申し上げます!!