11月6日(火)の5校時に、6年1組の教室で算数の校長参観授業を行いました。
単元名は「比例をくわしく調べよう」
本時のねらいは「比例の性質を活用し、問題を解決することができる」です。
担任の金井先生は、子ども達と話し合う中で、比例の性質を振り返りました。「yがxに比例するとき」のカードを黒板に貼り、どんな性質があるのか、子ども達の方から出してもらいました。それは次のとおりです。
① xの値が▢倍になると、それに対応するyの値も▢倍になる
② y÷x=決まった数
③ y=決まった数×x
これが、本時の学習問題を解く「見通し」の1つとなります。
子ども達の学習問題への興味関心を高めるため、実際にたくさんの紙を机の上に置き、「この中から300枚数えるのは大変ですよね!」と話すと、子ども達から「アッ!」と声が上がり、その大変さを実感することができました!
学習問題として、「画用紙300枚を、全部数えないで用意する方法を考えよう」を示しました。
次に、この学習問題を自力解決する「見通し」を話し合いました。「重さを使う」というのは先生から提示し、「枚数」と「重さ」は比例することを子ども達から出させ、指名した子どもに枚数と重さのマトリックス表に数字を書き込んでもらうことにより、わかっている数が10枚と300枚、重さが10枚の時に73gであることを確認しました。このマトリックス表を示すことはとても大切で、この縦の比例の関係と横の比例の関係を使うことにより、問題解決をすることができます。昨日の望月先生もそうでしたが、こうして丁寧に「見通し」を持たせることができる金井先生は、指導力が高いなぁと感心しました!
自力解決の時間ですが、しっかり「見通し」をもった子ども達は積極的に問題解決に取り組んでいました。先生は支援の必要な子どもに適切な指導を行うとともに、座席表にその考えを記録していき、この後の意図的指名に生かしていました。ノートの鉛筆の字が薄い子は読みづらいと思いますが、比例の横の関係を使っている子がいたり縦の関係を使っている子がいたりするなど考え方も様々でした。また、その表現方法も文字中心であったり、式中心であったり、マトリックス表を図示したり、一人一人とても工夫していました。質の高い学習をしているなぁと感心しました。
意図的指名された3名の子どもが黒板に自分の解法を書きました。
左端の子どもがマトリックス表の比例の横の関係を使って解いていて、それを他の2名の子どもに解釈させて説明してもらいました。マトリックス表に図示して、横の比例の関係を使っていることを表すなど、わかりやすい説明をしていました。
真ん中の子どもがマトリックス表の縦の比例の関係を使い解いていて、それを同じく2名の子どもに説明をしてもらいました。その中で、縦の関係というのは、前時までに学習した「y÷x=決まった数」を応用していることに気付きました。さらに、それは、紙1枚の重さを求めてから300枚の重さを計算していることにもなっていることも全員で共通理解することができました。
右端の子どもは、比の関係を使って解いているのですが、それを2名の子ども達がその考えを解釈し、前に出て説明することに挑戦し、見事説明することができました。こうした学習の中で、子ども達の思考力を高め、表現力を育成することができます!
本時の学習のまとめとして、「画用紙の重さと枚数が比例していることを使うと数えなくても300枚を用意することができる」としました。
最後に学習感想を書きました。そこに書かれている内容が、友達の考えに対する自分の考えを書いたものが多く、それは子ども同士が「学び合い」を充分しているという証なので、学習感想としては大変レベルの高いものです。改めて6年1組の子ども達は大変優秀だなぁと思いました。
十分な見通しを子ども達に持たせてから自力解決をさせ、それを意図的指名によって代表的な考えを全て出させ、友達の考えを解釈・説明するという方法で共通理解するとともに、それが既習事項につながっていることを気がつかせるなど深い学びをさせた金井先生と、その指導に応え、さらにレベルの高い学習感想を書くことができた子ども達に大きな拍手を送ります!!