ニュース 3年生のページ 平成29年度

3年生のページ 6月9日(金)3年1組の校長参観授業を掲載しました

遅くなってしまったのですが、6月2日(金)の3校時に行いました、3年1組の算数の校長参観授業を掲載します。

まず、3年1組には、前の黒板横の一番目立つところに「学習コーナー」があり、それを見ながら「あまりがない(わり算は)→わりきれる」「あまりがある(わり算は)→わりきれない」を確認しました。

石渡先生から学習問題が示されましたが、写真を見ていただくとわかるように、実際にグミを子どもたちに見せながら「昨日、我が家で、袋の中にグミが16個あって、子どもたち3人で分けようと思ったのですが、1人分が何個になり何個余るのか知りたいと思いました」と言って、実際の場面設定を行い、子どもたちのやる気を引き出すとともに学んだことが生活の中で生かせるようにしました。主体的・対話的で深い学びをするためには学習の動機付け、つまり、子どもたちが動き出したくなるような課題設定が重要なのですが、そうした意味でもこの課題は適切であると感じました。実際に子どもたちは、とてもやる気を持って問題に取り組んでいました!

わり算の意味には「(ある同じ数で分けていくと)何人に分けられるのか」「(ある同じ数で分けていくと)いくつにわけられるのか」の包含除と「(〇人で等分した時の)1人分の数」の等分除の2種類がありますが、それをそうした名称を使わずに子どもたちに意識させていました。

この問題の式が「16÷3」となることを子どもたちに発表してもらい、確認しました。

ここからが石渡先生の上手なところなのですが、兄弟の一番下のお子さんが考え「16個のグミを3人の兄弟で分けて、1人分が4つになり、あまりが4つになりました」という誤答をわざと示して、「これでいいですか?」と問いかけ、最終的に「わる数>あまりの数」にならなければならないことを全員で共通理解しました。

ここまで丁寧にやってきているので、子どもたちは自力解決の「見通し」を十分持っており、全員が真剣に考え、自分なりの方法で自力解決していました。さて、写真を見て気がつかれた方もいるかもしれませんが、先生が机間巡視をしながら必要な子に指導するだけでなく、デジカメで子どものノートを写していますね。これは何のためにこんなことをしているのでしょうか? すぐわかりますよ!!

ペアコミをしながら、自分の考えを隣の友だちに説明していました。HPをよくご覧になっている方は、もう十分おわかりだと思いますが、この学習ステップを通して子どもたちのコミュニケーション能力を育成し、自分の考えに自信を持てるようになるとともに違った考えも理解することができるようになります。

さあ、先程の質問の答がこれです! 先生が撮った子どものノートのデジカメ写真を大型ディスプレイに映し出し、子どもたちが自分の考えを全体に発表するのに活用しています。A4版のワークシートやノートを使って全体に発表するのには小さすぎますし、大きな画用紙に別に書かせるのは時間がかかってしまう。最初から大きな画用紙に書かせるとそれをポートフォリオ(いつも見返せるように保管しておくこと)することが難しいので、ノートを大きく写すこの方法はとても良いと思います。

次に、16÷3=5あまり1ということは確認できたので、その答え方を全員で考えました。「1人分は5個になり、あまり1個になります」というのを確認しました。

さらに今日の学習のまとめとして、「先生の考え」の後に、1人分を4個にした場合と5個にした場合、6個にした場合の3パターンを子どもたちに実際にさせ、4個ではわる数よりあまりの方が大きくなってしまうこと、5個ではわる数よりあまりの方が小さくちょうど良いこと、6個では足りなくなることを確認しました。ここまで丁寧にすると、「わる数>あまりの数」というわり算の原則を子どもたちは十分理解できたと思います。

ICTを有効活用しながら、素晴らしい学び合いの学習をした石渡先生と、それに応えて実りある学び合いの学習を積み重ねた3年1組の子どもたちに大きな拍手を送ります!!